塚本 久さん
旭日中綬章受章記念スペシャルインタビュー
「政治が私たちの生活を変える」
11期44年間にわたる愛知県議会議員としての功績を讃えられ、令和6年春の叙勲において旭日中綬章を受章した塚本さんに名古屋学院大学同窓会へメッセージをいただきました。
長年、地方自治に尽くす
昭和54年、31歳で愛知県議会議員に初当選し、以来11期44年間にわたり議員を務めました。当初は民社党の議員として活動し、その後は志を同じくする人たちと小さな会派を組みながら、平成28年に結成された「新政あいち」の代表を令和5年まで務めるなど、愛知県の地方自治に尽くしてきました。議員になって20年を過ぎた平成15年には藍綬褒章を受章。さらに議員として44年という功績が讃えられ、令和6年春の叙勲で旭日中綬章をいただきました。
後進に託し、令和5年には引退。現在は、名古屋学院名古屋中学校・高等学校の卒業生が集う「敬愛同窓会」の会長を務めながら、長年お付き合いのある皆さんからの相談事に応える日々を過ごしています。
信念を受け継ぐ政治
政治家を志したきっかけは父です。父は警察官をしていましたが、伝説の日本の政治家であり民社党委員長も務めた春日一幸さん(1910-1989)という衆議院議員に惚れ込まれ、愛知県議会議員に立候補。民社党の議員として活動を続けました。これまで私も自民党から声を掛けられることもありましたが、決して心揺るがなかったのは、春日先生の信念を父を通して受け継いでいたから、そして支援してくださる皆さんを裏切ることはできないと考えたからです。
政治に関心を持つ
地域を思い、国を思う、そんな政治家が少なくなっているのは確かです。しかし、皆さんには「政治が私たちの生活を変える」ということを忘れないでいただきたい。例えば税金が上がるのか下がるのか、道路や鉄道がどこの街を通るのかなど、とても大切で身近なことを決めているのが政治です。そのことを年配の人たちは知っています。ほとんどの若い人たちは気づいていません。「どうせ自分の声は届かない」という人もいますが、それは政治に関心を持っていないからとも言えるでしょう。「総論賛成・各論反対」で趣旨には賛成するけれど、具体的な事柄になると反対するように、自分に身近なことで関心があれば声をあげますよね。これからの国を担い、これからの世の中を作っていくのは皆さんです。「政治家に任せておけば良い」ではなく、まず政治を自分事として考え、政治に関心を持ってください。
塚本 久さん
経済学部 経済学科
1970年卒業
名古屋学院名古屋中学校・名古屋高等学校の卒業生で構成する「敬愛同窓会」会長。昭和54年、愛知県議会議員に31歳で初当選。令和5年に引退するまで11期44年間、愛知県議会議員を務める。令和5年まで新政あいち代表。議員歴20年を機に平成15年「藍綬褒章」受章に続き、地方自治に貢献した長年の功績が讃えられ令和6年春の叙勲で「旭日中綬章」を受章する。